2012-01-01から1年間の記事一覧

鍵の短い旅

地球の上のどこかであったお話です。 ある国で、超能力を持つ男が見つかりました。 しかも、二人です。頭のいい医者が、 彼らの体はどうなっているんだろうと 色々調べました。でも、さっぱりわかりません。 そのうち、超能力者は二人とも「俺は すごいんだ…

嘘の色

クリックで、別窓が開きます。 (動作保証環境……OS : Windows ブラウザ : IE6〜7、Firefox2 Flash Player:バージョン8以降) まぜまぜのべる公開ゲーム:嘘の色 (追記:まぜまぜのべるはサービス停止になったようで、 クリックしても見ることはできませ…

ゴールドカード

昔の同級生に頭を下げるなんて、やりたくなかったんだ。 だけど、仕方がなかった。だから、小田に頼んだんだ。 『金を借してくれ』って。 あいつは、俺を連れてコンビニのATMへ行った。 機械を操作して二万円を引き落とすと、 それをそのまま俺に渡したんだ…

彼女は女性だったので

(どうしよう、彼女が頭ぶつけて死んじゃった。ちょっと 押しただけなのに、大げさに倒れた彼女の方が悪いよ。 これ、殺人になるのかな。じゃあ、刑務所行き? そんなの嫌だ。ここから逃げなきゃ。 でも、誰かに見られたら? ……そうだ。もし誰かに自分の姿を…

雑談:twitterはじめました

id:tiwwdRnpvsで登録してtwitterをはじめました。 はじめてみると、あれこれつぶやきたくなるものですね。

ずっとお城で暮らしてく

子供の死体を目の前にして、城の当主である 老婦人エミは宣言した。「警察は駄目です」 それで、私立探偵の俺が呼ばれた。 事件の犯人は、おそらくこの城の住人だ。 身内の恥を警察に見せたくないのだろう。 八歳の子供が亡くなって数日後、俺は 城の当主で…

由美子の挑戦状

わがT高校の推理小説研究部は、部員が二人だけ。 三年生の由美子先輩と、一年生の私、小百合。 由美子先輩は、私が入部するまで、約二年 一人で部を続けてきたらしい。その頃の部誌を読んで びっくりした。創作も評論も面白いし、どれもこれも 先輩が書いた…

雑談:ミステリーの話題

ミステリー板の「面白い叙述トリック考えた」スレから引用。 335 :名無しのオプ:2012/03/21(水) 10:08:01.01 id:EHgS897B とうとう殺してしまった。 船の揺れと緊張のせいで吐きそうになる。 とりあえず、船室の小窓を開けて ナイフを投げ捨てた。血が付い…

( ^ω^)安宿の殺人

香港のゲストハウス(安宿)で、 イギリス出身の男が殺された。身につけていた 腕時計やアクセサリー、財布がなくなっている。 当時ゲストハウスにいた四人の旅行者が 警察に拘束されたが、そのうちの一人は 高名な私立探偵( ^ω^)で、すぐに釈放された。…

( ^ω^)鉛色の海

( ^ω^)「やあ、私は世界一の名探偵だ」 ( `д´)「本当に来てくれたのか。 こんなヨーロッパの北の果てまで。悪いな」 ( ^ω^)「いや、なんでもないよ」 ( `д´)「じゃあ、話は医者のじいさんから 聞いてくれ。俺は、漁船の整備で忙しいからな」 …

雑談:ミステリーの話題

有栖川有栖さんの短編ミステリー「赤い帽子」の中に、 刑事達の生活を描写するこんなシーンがあります。 「では、本日はこれまでにします。お疲れさまでし た」 一課長が会議の終了を告げた。日付が変わってい るのだから、本日という表現は不正確だ、と森下…

特別料理

この椅子は本当に素晴らしいね。 いつも君の所へ来ると、くつろぎすぎてしまう。 そんなのは、僕だけか。時間の余裕はあるかい? 次の予約は? 今日はゆっくり話したいんだ。 うん、やっと立ち直ることができたよ。 妻を亡くした直後は、どうしようもなかっ…

「お前が犯人だ」

シモダは、血が混じった赤い泡を口から吐いていた。 僕が声をかけても、首を振るだけで反応がない。 何かを探しているのか? 彼の顔に老眼鏡を かけようとしたが、手が震えてうまくいかない。 小さな声で、シモダが呟いた。 「盗んでなんかいない……」 「え?…

ネット中毒

時間を確かめてから、アパートのドアを控えめにノックした。 「どなた?」「俺だ」「田中か?」 鈴木は、大げさな身振りで俺を迎え入れた。 俺はまず、大事なことを質問する。 「今日は、伊豆へ釣りに行ってきたんだって?」 「僕の日記を読んでくれたんだね…

火気厳禁の殺人

年老いた刑事が、酒を飲みながら語り始めた。 長年警察で働いてきて、一度だけ おかしな事件にぶつかったことがある。 もう二十年前の事かな。山奥にある工場から 通報を受けて駆けつけてみたら、行った先で 白髪のジジイに足止めされたんだ。 「ここは火気…